アレルギーは体全体の反応の結果起こりますので、まずは薬などを用いる治療がおこなわれます。しかし、そのような治療でうまくコントロールできない場合や、薬を内服できない場合などにレーザー手術が行なわれます。スギ花粉症などの季節的なアレルギーは、12月、1月、2月の症状が始まる前に手術をすることをお勧めいたします。もちろんハウスダストやダニなどの通年性の鼻炎にも効果的です。

急性中耳炎や滲出性中耳炎などにより鼓膜の奥に膿が溜まって、炎症や痛み、難聴などの症状がある場合に、鼓膜に小さな穴を開けて膿や浸出液を吸引する手術です。鼓膜の奥に多量の膿や浸出液が貯留したとき、激しい痛みなどを伴うことがあり、こうした状態になると内服薬などの薬物療法では改善できない場合があります。そのため、外科的処置により溜まった膿や浸出液を細い吸引管で吸引して排泄させ、症状を改善に導きます。鼓膜切開術を行うことで急性中耳炎では耳痛や発熱などの急性炎症の症状、滲出性中耳炎では難聴などの早期改善をはかることが可能になります。鼓膜にあけた穴は通常数日以内に閉鎖し、閉鎖後も聴力が低下するなどの後遺症が現れることはほとんどありません。

扁桃炎は通常抗生剤で治療します。高度な場合は点滴、さらには入院を要することもあります。扁桃周囲膿瘍では抗生剤の投与はもちろんですが、排膿しないと治らないことも多く、穿刺や切開を行います。